デコ補聴器を始め、4年目となりました。
メーカーの研修会やコンテスト、福祉イベントなど、
周りの方のご厚意で多くの発表の機会を提供して頂いたこともあり、
最近では様々な方から、デコ補聴器に関するお問い合わせを
頂くようになりました。ありがとうございます。
そこで今回は、スマイル補聴器の会を代表し、
「なぜデコ補聴器をスタートさせたのか?」を
その背景、想い、今までの活動などを交えながら、
私自身振り返るつもりで、紹介させて頂きたいと思います。
きっかけは、この仕事に就き、
多くの補聴器が必要な子どもたちから、
こんな声を聞いたことでした。
「補聴器はあまり好きじゃない」
「補聴器をつけるのは恥ずかしい」
「できれば補聴器はつけたくない」
しかし、言葉を聞く事は、言語発達においては非常に重要です!
特に小さな子どもほど必要な事で、
もし聞きづらい状態のままの生活を送れば、
その子の人生が変わってしまう可能性すらあります。
そこで「どうしたら補聴器を好きになってもらえるか?」、
そして「どうしたら笑顔で補聴器を使って貰えるか?」
この疑問に自問自答しながら、導き出された答えの1つが
この「デコ補聴器」です。
デコ補聴器は、自分の好きなモチーフ(花や動物)や
キラキラな星(ラインストーン)をつけて
オシャレに変身することができます。
それにより、オシャレなアクセサリーのように
「魅せる!」物であるというポジティブな気持ちが生じ、
「隠す」「知られたくない」という
医療福祉機器に持たれがちな
ネガティブなイメージを忘れさせることができるのです。
現在では、子どもだけでなく、
ファッションに敏感な成人女性でも50名以上の方に、
80代の男性も、孫からのプレゼントなのでより愛着が沸くと
幅広い層に支持されるようになっています。
これは嬉しい誤算でした。
また「初めて友達に補聴器を自慢できた!」、
「髪で(補聴器を)隠していた今までとは逆に
髪をアップして、デコ補聴器を魅せるようにしている」など、
多くの喜びの声も頂いています。
さらに難聴や補聴器の理解、イメージ改善のために
3年前からデコ補聴器づくり体験会
「キラキラ★デコ補聴器をつくってみよう!」も
開催しております。
岡崎市だけにとどまらず、名古屋市、豊橋市などでも開催し、
今まで500人以上の子ども達を中心に
デコ補聴器づくりを体験してもらいました。
この場では、必ず最初の5分間に、補聴器や難聴、耳マークの話を
聞いてもらうようにしています。
子どもたちはその話を真剣に聞き、
難聴者と健聴者の違い、気持ちなどを理解してくれます。
大人になる前の今の時期だからこそ感じ、理解して欲しい、
大人になっても優しい、心ある対応をしてもらいたい!という想いから
毎回開催させていただいておりますが、
話を聞く子どもたちの真剣な眼差しを見ていると、
安心すると共に、活動での疲れも癒されるように感じます。
デコ補聴器は多くのメディアにも取り上げて頂いております。
このように多くのメディアで取り上げられることで、
難聴や補聴器の理解、イメージの変化に繋がると信じております。
そして最後に、どの場面でもお伝えする言葉を述べさせて頂きます。
目が見づらければ、メガネをかけるのが当たり前の様に、
耳が聞きづらければ、補聴器をつけるのが
当たり前の社会になるように!!
これからもデコ補聴器を通じて、
このゴールに向けて本気で行動していきます!!
すべては「聞こえ」のために!!